編集長Kの目
ー 仲介で売却について ー
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マンションを「仲介で売却」するメリット・デメリット
マンションを売却する際、最も王道であり、多くの方が最初に選択する通常の販売方法が「仲介で売却」です。
これは、不動産会社に間に入ってもらい、SUUMOやアットホーム、楽待等の大手ポータルサイトに掲載して、市場にいる一般の個人のお客様に向けて広く販売活動を行う方法です。
また、不動産会社向けのデータ情報サイト「レインズ」にも登録をし、直接依頼をした不動産会社以外の会社からも売却を手伝ってもらうことができます。
少しでも手残りを多くしたい方にとっては第一選択となりますが、不動産の売却は「たった一人の買主を見つける作業」となるため、売却できるまでの期間が読めないなど売主様にとって心理的負担や不安を伴うことがあります。
【メリット】市場の競争を活かした「手残りの最大化」
仲介で売却する最大のメリットは、相場価格、あるいはタイミングや物件の見せ方次第でそれ以上の高値売却を狙える点です。
購入希望者は自分たちのマイホームとして検討するため、物件の価値を100%評価してくれます。
お子様の卒業のタイミングでの引渡しなど売主様のスケジュール調整を考慮した引き渡し時期の相談も可能なので、住み替え計画の頭金を最大化したい場合にも適しています。
ただし、購入者側も入居の希望タイミングが存在する場合があるので、その場合はせっかくの購入検討者を逃してしまうデメリットも存在しています。
また、ポータルサイトでの「見せ方」が命になるため、私が販売手法の記事で記述した「綺麗な写真」や「ターゲットを狙い撃ちしたキャッチコピー」がない会社に任せると、問合せや内見が少なくなる可能性もあるので、マーケティング能力が高い担当者を捕まえられるかが鍵になります。重要なのは「売却を任された物件を絶対に売るんだ!」という熱意を持っている担当者がベスト。熱意があれば、試行錯誤を繰り返し、成約に向けて改善してくれます。
注意点としては、瑕疵担保責任です。
ガス給湯器が壊れているや、室内配管の水漏れなど、伝えていない不具合が見つかった場合、売主はそれを保証しないといけません。
一般的には引渡から2~3ヶ月が保証対象となるので、手取額から一定額はマイナスが出る可能性も物件の状態によっては考慮しておきましょう。
【デメリット】「いつ売れるか分からない」焦りと、土日を捧げる内覧対応
一方、デメリットは売主様の生活への大きな負担です。
仲介での売却期間の平均は下記。
1. レインズデータ(登録から成約に至るまでの日数)
不動産会社が指定流通機構(レインズ)に物件情報を登録してから、実際に買主と売買契約を結ぶまでの平均日数です。
2025年82.5日(約2.7ヶ月)
2024年83.1日(約2.7ヶ月)
2023年84.5日(約2.8ヶ月)
※出典:東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向」
2. 東京カンテイデータ(売出開始から成約に至るまでの期間)
チラシやWebポータルサイト等で実際の販売活動(広告)がスタートしてから、成約に至るまでのリアルな期間です。近年の価格高騰に伴い、期間が長期化している傾向がデータにも現れています。
2023年上期( 1月〜6月 ) 3.75ヶ月
2023年下期( 7月〜12月) 4.15ヶ月
2024年上期( 1月〜6月 ) 5.10ヶ月
2024年下期( 7月〜12月) 5.11ヶ月
※出典:東京カンテイ「中古マンションの価格乖離率&売却期間」
この期間に成約してから引き渡しまでの期間平均1ヶ月~3ヶ月を足した期間が引渡までにかかる実際の期間となります。
長いと成約までに6ヶ月~1年以上かかることもあり、いつ売れるかが確定しません。そのため、相続や任意売却、差し押さえなど納税期限が決められている場合や、離婚・転勤で急いでいる場合にはリスクが高くなります。
さらに、売却活動中は「いつ内見依頼が入るか分からない」状態が続きます。
せっかくの土日も急な対応に備えて遠出を控えなければならず、見学者にマイナスイメージを与えないよう、常に生活感を減らす掃除や不用品整理を求められるストレスは想像以上です。
購入希望者は必ず他物件と比較しています。この内見希望者をいかに逃さず、気持ちよく対応できるかが売却成功の鍵となります。
また、築年数が経過して内装に古さを感じる物件の場合、一般の買主は「新しくなった室内」を想像できずに売れ残る現象が起こります。壁紙や障子の破れなど、安価で直せるものは事前に修繕しておくなどの対策を考慮した細かい戦略が不可欠です。
媒介契約の種類はどれを選ぶ?
売却を依頼する不動産仲介会社と、売却活動を正式にスタートするために「媒介契約」という契約を結びます。
契約の種類は以下の3つがあり、それぞれ特徴が異なります。
専属専任媒介契約
1社のみに依頼(最も縛りが強い)
・自分で見つけた買主(親戚など)とも直接契約できない。
・不動産会社が最も広告費と労力を投入してくれる。
専任媒介契約
1社のみに依頼(バランス型)
・自分で見つけた買主となら、不動産会社を通さずに直接契約できる。
・1社が窓口となり、売却活動をリードしてくれる。
一般媒介契約
何社でも同時に依頼できる
・複数の不動産会社が競い合う。
・人気物件や好立地マンションでないと、各社が広告を後回しにするリスクがある。
結局、どれを選ぶべき?
結論としては1社に絞った「専任媒介契約」がお薦めです。
一般媒介契約で複数社に競わせる方が高く売れそうに見えますが、不動産会社からすると「他社で決まったら広告費がすべて赤字になる」というリスクがあるため、広告の手を抜かれやすい傾向はどうしても出てきます。
仮に一般媒介で3社に依頼をした場合、レインズに3社が掲載し、他の仲介会社にも販売協力をしてもらいますが、
同じ物件が並んでいると、それを見た他社は自分たちにとって条件が良い会社に問合せをします。
この場合の条件が良いというのは、広告宣伝費と称した「手数料」が貰えるかどうかです。
例えば1億円の物件の場合、下記の様になる
A社 広告宣伝費なし→0円
B社 広告宣伝費1%→100万円
C社 広告宣伝費50万円→50万円
B社を通した方が一番儲かるので、B社に問合せをします。
仮にA社の担当者が一番熱意があり、写真や販売図面にこだわり、SNSでも発信をして、毎日ポスティングをしてあなたの物件を絶対に売ろうと努力をしていても、購入客を紹介する買い仲介を行う他社にとっては関係ないです。
自分たちが儲かる会社一択となりますし、それが普通です。私でもB社を通して紹介します。
こういった背景がある為、成約しないと報酬を貰えないビジネスモデルである仲介会社は、赤字幅を広げない方法も経営上取らざるを得なくなり、一般媒介では自然と広告費を多くかけられない、情熱を注ぎきれないという現象がどうしても出てきてしまいます。
専任媒介や専属専任媒介で、1社に任せることで、不動産会社も責任を持って予算と人員を割いてくれるようになります。
売主にとって、販売を行う「仲介会社がお客様」という視点で捉え、仲介会社と担当者の販売意欲を掻き立てる様に接すると良いと思います。
仲介での売却は「たった一人」の購入者を待つ孤独で先が見えない戦いであるため、売主様は精神的に追い詰められがちです。
だからこそ私は、仲介で売却を進める段階で、同時に「業者買取の当たり(保険)も付けておくこと」を強くお勧めしています。
「最悪、〇〇万円で確実に引き取ってくれるゴールがある」という心の余裕(保険)があるだけで、一般客からの無理な値引き交渉(指値)にも弱気にならず、結果としてどっしりと構えて高値成約を勝ち取ることができるからです。














