top of page
マンション売却窓口 logo

マンション売却ジャーナル

不動産ReNetジャーナル

マンション売却専門誌

マンション売却「内覧」完全ガイド──成約率を高める事前準備・当日対応・印象管理の実践テクニックと、内覧件数が伸びないときの改善策を徹底解説

  • 1 日前
  • 読了時間: 10分

  あなたは「内覧で何をしても買い手が来る」と思っていないか


 マンション売却の成否を決める最大の分岐点は「内覧」である。

価格設定がどれだけ適正でも、広告写真がどれだけ美しくても、内覧で購入希望者の心をつかめなければ成約には至らない。

ある大手仲介会社の現役営業マンは断言する。「内覧10件やっても決まらない物件は、ほぼ100%、当日の準備か対応に問題がある」。

成約が決まるまでの平均的な内覧数は5〜6件といわれている。

マンション売却までの平均的な内覧件数の目安は6件〜10件ほど

であり、この件数内で決められない売主は、戦略を根本から見直す必要がある。

本記事では、成約率を高める内覧の全体像を徹底解説する。



  「初頭効果」が内覧の成否を決める──玄関3秒で勝負は終わる


 初頭効果とは「最初の情報が最も記憶や印象に定着しやすいという心理」である。

初対面の印象は数秒で決まるといわれており、これを心理学では初頭効果という。最初に提示した情報が印象として強く残る。

内覧においても同じ法則が働く。

購入希望者が玄関ドアを開けた瞬間、その物件に対する基本的な評価は決まってしまう。

一度持ったイメージは長期にわたって継続する。その心理現象が起こるのは「確証バイアス」が原因とされている。

つまり、玄関で「暗い」「狭い」「臭い」という第一印象を持たれると、その後どれだけリビングが広くても、眺望が良くても、脳は悪い情報ばかりを拾い続ける。

逆に、玄関で「明るい」「清潔」「センスが良い」という印象を与えれば、多少の欠点は気にならなくなる。

これがスーパーの陳列棚と同じ原理である。

目線の高さに並べられた商品は売れ、低い棚の商品は売れ残る。

内覧も「最初に見せるもの」で勝負が決まる。



  内覧前の準備──「掃除」ではなく「演出」と考える


 多くの売主は「掃除すれば十分」と考えている。

これは致命的な誤解である。

内覧対策は「掃除」ではなく「演出」である。

新築マンションのモデルルームを思い出してほしい。

あの空間は「清潔」なだけではない。

「ここに住みたい」と思わせる演出が施されている。

日本ホームステージング協会の調査によれば、ホームステージングを実施した物件では、実施していない物件と比べて平均売却日数が124日から40日に短縮されたという結果が明らかになった。

売却が難航している物件や長期間売却できない物件にホームステージングを実施することで、物件の67%が平均2ヶ月以内で成約するという調査結果がある。

売却期間が3分の1に短縮される。

この数字は、「演出」の効果がいかに大きいかを物語っている。



  重点攻略ポイント① 玄関──「家の顔」を徹底的に磨く


 玄関は内覧で最初に目にする場所のため、住宅の印象を左右する。

靴は全て下駄箱に収納する。

傘立ては空にする。

郵便物は見えない場所へ移動させる。

玄関でも室内でも内覧の際には、とにかく物を置かないことが大切だ。物を置いていない方が、部屋は広くすっきりと見える。

玄関マットは新品に交換する。

1,000円程度の投資で、第一印象は劇的に変わる。

下駄箱の中も消臭剤を入れ、臭いが漏れないようにする。

購入希望者のためにスリッパを3〜4足用意しておく。

このスリッパも「清潔な新品」であることが重要である。



  重点攻略ポイント② 水回り──「中古感」を徹底排除する


 内覧者が特に気にする場所は、キッチンやトイレ、バスルームなどの水回りである。

水回りは「中古感」が最も出やすい場所である。

キッチンのシンク、浴室の排水溝、トイレの便器裏。

これらの汚れは、購入希望者に「手入れが悪い」「設備が古い」という印象を与える。

水回りは中古感が出やすい場所なので、売却を考えているのであれば専門業者にハウスクリーニングを依頼するのがおすすめだ。

ハウスクリーニングの費用は、キッチンで1万5,000円〜2万円程度。

浴室で1万5,000円〜2万円程度。

トイレで5,000円〜1万円程度。

合計5万円前後の投資で、数百万円の値引き交渉を防げると考えれば、費用対効果は極めて高い。



  重点攻略ポイント③ 臭い対策──「自分では気づかない」が致命的


 株式会社サマンサ・ホームステージングが行った調査によると、実際に内覧を経験したことがある人の74.0%は内覧時に部屋の臭いが気になったと回答した。

この数字は衝撃的である。

内覧者の4人に3人が「臭いが気になった」と感じている。

居住しているマンションは、どうしても生活臭がする。自分では気づかない臭いでも、他人が嗅ぐと気になることも多い。

臭いも内覧時の印象を大きく左右する要素の一つだ。ペットの臭いやタバコの臭いは、芳香剤を使用したり換気を行って対策する。

水回りの臭いの主な原因は排水管の下水である。水回りのにおいは定期的に水を流すことで消臭できることもある。

臭い対策のチェックリストは以下の通りである。

・内覧2時間前から全ての窓を開けて換気する

・排水溝に水を流し、トラップの水を補充する

・下駄箱に消臭剤を入れる

・カーテン、ソファカバーは洗濯しておく

・ペットは一時的に預けるか、外出させる

・タバコを吸う人は、売却開始から室内禁煙にする

匂いには好みがわかれるので、匂いを消す消臭系のものが無難だと言われている。



  重点攻略ポイント④ 照明──「明るさ」が空間を広く見せる


 部屋に入った際の第一印象は明るさで大きく左右される。

内覧時には、すべての照明を点灯させることが基本だ。できるだけ部屋の中を明るくすることで、清潔感をアップさせたり、広いイメージを持ってもらうことができる。

暗い部屋は狭く見える。

汚く見える。

古く見える。

電球が切れている場所は、内覧前に必ず交換する。

LED電球に交換するなら「昼白色」を選ぶ。

オレンジ色の「電球色」は雰囲気は良いが、部屋が暗く見える。

カーテンは全開にする。

日中の内覧であれば、自然光を最大限取り込む。

図1|内覧対策の優先順位と効果(編集部作成)


  内覧当日の対応──「売り込まない」ことが最大のセールス


 内覧当日、売主が陥りやすい失敗がある。

「熱心にアピールしすぎる」ことである。

「物件は気に入ったけれど売主の対応が良くなかった」という理由で、成約に至らないケースもある。

購入希望者は「自分で判断したい」と思っている。

売主が横についてあれこれ説明すると、プレッシャーを感じる。

「押し売りされている」と感じる。

内覧当日は、室内の整理整頓や掃除、におい対策などを済ませて、訪問者を気持ちよく迎えられる状態を整えておく。内覧時は売主として控えめな姿勢を保ち、必要な質問に丁寧に答える程度にとどめるのが理想だ。

基本的な物件説明は不動産会社の担当者に任せる。

売主は「聞かれたら答える」スタンスで構わない。



  売主だからこそ伝えられる「生活者情報」を用意する


 ただし、売主が「完全に黙っている」のも機会損失である。

売主にしか分からない情報がある。

具体的な居住メリットは売主である本人が直接、内覧者に説明したほうが、売却が有利になることがある。

以下のような情報を準備しておく。

・最寄りスーパーの営業時間と品揃え

・近隣の病院・クリニック情報

・子育て世帯なら、保育園・学校の評判

・マンションの管理組合の雰囲気

・隣人との関係性

・日当たりの時間帯による変化

・周辺の騒音状況(平日・休日の違い)

メリットだけでなくデメリットもきちんと説明しておくことも売買契約の成約率を上げるポイントだ。メリットを伝えることは大事だが、逆にメリットばかりだと、物件の欠点を隠そうとしているのではないかと怪しまれてしまう可能性がある。



  内覧件数が「月1件未満」なら広告戦略を疑え


 月に4件以上の内覧が入る場合は、市場からの注目度が高く、順調なペースといえる。反対に、月0〜1件の状態が続く場合は、売出価格や広告などに課題がある可能性がある。

内覧が来ない物件は、そもそも「買い手の検索結果に表示されていない」可能性が高い。

原因は主に3つある。

①価格が相場より高すぎる

買主はポータルサイトなどで価格条件を設定して検索するため、相場より高い価格設定だと検討候補から外れやすくなる。

②広告写真の質が低い

マンション売却において、物件写真のクオリティが内覧客の数に大きく影響する。掲載されている写真に魅力がなければそもそも問い合わせすらしない。

掲載写真が多いことで興味を持つ人が増え、早期かつ高値での売却が実現できる。掲載写真が少ないと、印象にも残らず、売れ残る可能性が高くなる。

③売却時期が悪い

新生活を始める前の2月〜3月や転勤の多い9月は、多くの方が引っ越し先の物件を探すため、不動産購入の需要が高まる。

不動産取引には夏場や年末年始などの閑散期もあり、その時期は一時的に内覧数が減るケースも見られる。



  内覧件数は多いのに「成約しない」場合の診断と処方箋


 10件、20件と内覧対応しても売却にいたらない場合は、買い手が購入を決めかねるなんらかの理由があると考えたほうがいい。

内覧後に成約しない原因は、以下の3パターンに集約される。

パターン①「写真と実物のギャップ」

内覧で与える印象に問題があるかもしれない。「思ったより狭く感じた」「思ったより汚かった」「築年数以上の劣化を感じた」といった感想が出る。

広告写真で期待値を上げすぎると、実物との差に失望される。

パターン②「売主の対応」

売主が不愛想だったり、だらしない格好で出てきたりすると、購入検討者にマイナスなイメージを与えてしまう。内見当日は身だしなみを整えて、内見者をお客様と思って丁寧に迎えることが大切だ。

パターン③「価格と価値の不一致」

内覧までは来るが「この価格なら別の物件を選ぶ」と判断されている。

価格を下げるか、価値を上げる(ホームステージングなど)かの判断が必要になる。



  ホームステージングは「最後の切り札」ではなく「最初の一手」


 ホームステージングを実施すると、売却までの期間が短縮される傾向がある。

日本ホームステージング協会の調査によると、ホームステージングの実施により内見者数が大幅に増えた、わずかに増えたと答えた不動産会社は、合計71.4%にのぼった。

ホームステージングの費用は10万円〜30万円が相場である。

「売れないから最後にホームステージングを入れる」という発想は間違っている。

ホームステージングは、売却活動の開始時がもっとも効果的だ。広告用の写真を撮影する前に実施することで、ネット掲載時から魅力的に見せることができる。

最初から魅力的な写真で広告を出し、内覧時にも好印象を与える。

これが正しい戦略である。



  不動産会社への「質問リスト」を用意する


 内覧対策は売主だけの仕事ではない。

不動産会社の担当者と連携して進める必要がある。

以下の質問を担当者にぶつけてほしい。

「広告写真は何枚掲載されていますか?」

「ライバル物件と比較して、当物件の強みは何ですか?」

「内覧後のフィードバックを教えてください」

「内覧件数を増やすために、何か改善策はありますか?」

3か月経過しても売れない場合や、内覧が少ないなど成約が見込めない場合は、不動産会社と相談しながら、価格だけでなく広告の見せ方や内覧対応の改善も含めて総合的に見直す必要がある。



  「内覧は1回目が勝負」という意識を持つ


 1回の内覧にかかる時間は約2時間と考えておく。これから住む家を選ぶための内覧なので慎重に部屋を見ておきたいという方も多い。

購入希望者は、1日に3〜4件の物件を見て回ることもある。

売り出し中の中古マンションに訪れる内見者は、1日で3〜4件の物件を見て回ることもある。複数の物件を比較しながら、購入条件に合った物件を探す。

つまり、あなたの物件は「比較対象の1つ」に過ぎない。

その中で選ばれるためには、1回目の内覧で「ここに住みたい」と思わせなければならない。

「次回また来てください」は、ほぼ断り文句だと理解する。



編集部まとめ


マンション売却における内覧は、売主にとって「商談の場」である。

マンション売却までの平均的な内覧件数の目安は6件〜10件ほど

この数字以内で成約できるかどうかは、事前準備と当日対応で決まる。

玄関を開けた瞬間の「初頭効果」が全てを左右する。

水回りの清潔感、臭い対策、照明の明るさ。

これらは「掃除」ではなく「演出」として取り組む。

当日は売り込まず、聞かれたら答える。


ただし、売主にしか分からない「生活者情報」は積極的に伝える。

内覧件数が少ないなら、価格・広告・時期を見直す。

内覧件数は多いのに成約しないなら、写真とのギャップ・売主の対応・価格設定を疑う。

内覧対策を知っていれば、無駄な値引き交渉に応じる必要はなくなる。

それが「売主として損をしない」第一歩である。


執筆:マンション売却ジャーナル編集部

編集部メモ(手動設定用)

メタタイトル:マンション売却の内覧対策|成約率を上げる方法

URL:all260069

コンテンツ利用について

本サイトに掲載している記事・分析データ・図表・画像等は、メディア・ブログ・SNS・動画等で引用いただけます。

引用の際は、出典として「マンション売却ジャーナル」の名称表記および、引用元ページへのリンク掲載をお願いいたします。

情報の改変を伴う転載や、出典を省略した掲載はご遠慮ください。

​当ページのリンクコピーはこちら

このページをシェア

白 ゴールド シンプル キャリアコンサルティング インスタグラム投稿 縦長.jpg
1.jpg

Copyright© i-labo, 2025 All Rights Reserved.。

bottom of page